テラスハウスの《過去》《未来》

コペンハーゲンの住宅地フレデリクスベアにあるテラスハウスを購入した夫婦。建築家のアナス・バースルン氏とともに家の隅から隅まで手を加え、自分たちのスタイルに合った、長く使える住まいに変えました。

Posted at : March 29, 2016

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ミケル・フレデリクセンとパートナーのハンナ・マチーヌ・ミュラー・イェンスンがフレデリクスベアにあるテラスハウスを初めて見た時、彼らは自分たちが求めていた条件を全て備えていると思いまいた。ミケルとハンナが大好きな機能的でシンプルな造り、それに加えてこの家には建築当時のディテールが多く残っており、それをベースにリノベーションすることが可能でした。

1950年代以降、この家のオーナーは一人だけで、高齢のために家と庭の手入れをするが難しくなっていました。

「築年数、ディテール、私たち家族の生活サイクルを考慮して方向性を決めました」とミケルは言います。さらに「私たちにアイデアはありましたが、それを実現するには建築家が必要でした。自分たちの要望はピンポイントで言えましたが、それらの具体的な解決方法は思いつかなかったからです。どうしたら築年数とスタイルを尊重しつつ、間取りと内装をアレンジしてモダンな家にできるのか、ということが分からなかったのです」。そして彼らのこの疑問に答えてくれたのが建築家のアナスでした。

アナスはまず彼らに詳細にわたって質問をしました。その結果すぐに、彼らはキッチンとリビング、ダイニングが一つになった、しかし間仕切ることも可能な大きな共有スペースを望んでいることを理解しました。それを実現するためには、一階の壁をいくつか壊し、新しい壁をひとつ作る必要がありました。それは大きな棚とスライディングドアの付いた壁でした。

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棚やキッチンなどのオリジナル家具の製作、間取りの変更のほか、色の使い方が建築家アナスの特徴です。「白という色は、他に思いつく色がない場合や家をリセットしたいときに使用する色だと思います。ただしリセットした後にはその白を和らげ、そして色を使って居心地を良くする必要があります。私が色を使うのは部屋の中にスペースを作るため、自然光を反射させるため、そして雰囲気作りをするためです。また、色は家の外と中を結びつける役割もあります。」

「外の空間から色を探してきて、例えばグリーン、ブラウン、レンガ色などを室内の壁に使ってみてください。そうすると屋外と室内に繋がりができて、その差を和らげてくれます。これは、私たちのように室内で過ごす時間が長い国の人々には必要なことです」。

アナスは、北欧では白のインテリアが好まれる、と考えられているのは誤解だと言います。「モダニズムの時代、つまりこの家をはじめ多くのテラスハウスが建てられた時代には、建物もインテリアもカラフルでビビットな色使いでした。Flugger社(※デンマークの有名なペンキメーカー)は年代別の流行色をまとめていますが、これを見ると、当時のほうが今よりも大胆な色を室内に取り入れていたことが分かります」

「この誤解はおそらく、当時の写真が白黒なこと、そして建築物の説明はとても簡潔で、例えばレンガの外壁が赤なのか黄色なのかといったことが書かれていないのが原因だと思います」。

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